米戸別所得補償モデル事業について

http://www.maff.go.jp/j/kanbo/kihyo01/seisaku_kaigi/pdf/091109_2.pdf

 そろそろ概要が伝えられてきてますね。モデル事業の規模が5,618億円ですか。
 米の戸別所得補償モデル事業が3,371億円、「生産目標数量」に即した生産を行った場合に所得補償をする、と。残った2,167億円で転作奨励する、と。あと必要経費に76億円、帝国データバンクかなあ、調査費用に4億円。
 …あれ?どこかで聞いた事があるような…あまり代わり映えしていないような…ていうか調査費用要らなくね?って言いたいけどモデル事業だから仕方ないのかなあ?で、今回は直接申請直接支払いという事は、経費は天下りにでも使うんですかね、農協や転作関連の組織にバラまかない分クリアーですか?そういうことですか?でもこれやったらノウハウの無い奴らが右往左往してオロオロするのが目に見えるんだけど、たぶん関連団体ヘソ曲げて協力しないんじゃないかなあ。まあ辛いのは公務員なんだろうから良いんじゃないかなと思うよ。

 まず米の所得補償についてー。あえて生産調整と販売農家(集落営農を含む)に絞っているのはモデル事業だから?それとも全国でもこれで行くの?生産調整は、未だに売れる米づくりの思想と反発している気がするのだけど、ぶっちゃけ売れる米を作る為に食料の安全保障を手放すはずないし、まあ仕方ないんだろうなあ…というか今回国主導でやる気みたいだけど、頑張って下さいねwww それから販売農家の定義が水稲共済加入者って判断は俺には是非を判断出来ないけど農家の人どう思ってるんだろう。当然みんな加入の筈だからどうでもいいと思ってるのかなあ。まあ例外はちゃんとあるから関係ない…のか?

 あと自給率向上事業では米粉、飼料用、バイオ燃料用、発酵用に反当8万つけてきてるけど、20/7=約3だから、1俵3千円以上つかないと結構厳しいな…キロ50円か。それは買う方が結構辛い数字に見えるんだが使う方にも支援が必要なんじゃね?まあ実際の相場はめんどくさいから調べてないんだけどなんか直感的にアウトって声が聞こえた。
 地味に品目横断の時の頭痛の種だった3カ年実績のシステムが改善されそうな予感は朗報でしょうかね。今更すぎて却って不要な感じなのがアレですけど。またイナゴの群れみたいに振り回されれば良いんじゃないんスか?で、しれっと麦大豆は緑・黄ゲタついてて笑った。単純には新規加工用との米生産にシフトさせたい感じなのかなあ、需給バランスの調整には良いじゃないスかって感じの相変わらず農水のお役人さんらしい考え方ですね。市場がそんな易しい動きするならとっくに生産調整は達成されてるよ!まあでもこういう絵図を描くと小豆の相場が面白くなr…失礼、少し改善されたら良いなあ。あとさらっと「二毛作助成します!」って書いてるんだけど、北海道にケンカ売ってんの?



ちなみに、この辺の情報を調べていた時に現場サイドの声も拾ったんだけど、結構凄くて笑った。
「バカが国主導でやるって言ったせいですげー迷惑してます、俺らには出来ねーよwww」
「おまえら自分でやるって言ったからにはやれよ、あとで泣きついても知らねーからな」
 あんたら忌憚なさ過ぎだよ、と思ったけど、いままで農家さん達が色々と頑張って調整してきた実績を全部チャラにするという発想にはかなり真剣に不快感を示しているようです。まあそう言う部分にお金が流れてた事も否めない訳ですからねえ、無駄遣いと見なされたんでしょうね。ちなみに地方は結構真顔で陳情に行ったという噂を聞きました。


 ちなみにこの手の話をしていつも言われるのがグローバル経済やら国際競争力の話なんですけど、生産性の低い愚図や身体的に劣る障害者は社会に必要ないと言い切って憚らない方が結構いらっしゃるようで、そうでない「こうしたらなんとか戦えるよ!」って提言をしてくれる人は少ないですよね。特に、って事もないんですけどWebはそんな感じな気がします。まあ国内の農業者の大半は挑戦をして無いじゃないか、って指摘は一理あるような気がするんだけど、その指摘は松岡修造が鬱病患者の髪を掴んで「頑張れ頑張れできるできる」って言っちゃってるようなもんじゃないかなーと思わなくはない。まあ頑張れ一次産業、って気持ちは大切だと思うのでみんな応援したら良いと思う。

参考:「農業経営統計調査 平成20年産 米生産費」について
http://www.maff.go.jp/j/press/tokei/keikou/pdf/091118-01.pdf