ふむ。

 本当の詭弁と言うものは、そういうものです。
 「自分を欠陥品だと自嘲したら自称クズの人に怒られました。納得がいきません。」
 ふむ。なんだか過去からこんなお手紙を戴いたので自称プロのクズであるぼく、元蔵さんがお答えしようじゃないか。
 「ぼくは自分がクズである事にプライドを持っているからOK」
 わかったかな?大切なのは誇りだよ!そのような自分を全否定しつつも最大級の賞讃で迎える、もしくは全肯定して最大級の侮蔑をぶつける、そういった日々の積み重ねがぼくを磨き上げられたクズ・オブ・クズ、所謂オブキンだね!違うね!?…つまり、欠点は欠点だけど欠点でしかない、という話だよ!むしろ長所と欠点は表裏一体だから考えるだけ無駄だよ!!
 ポストなんとかの連中なんかは「世の中に真なる価値あるものはない」とかしたり顔で悦に入ってるけど、彼らはそういう自分を侮蔑したりしない筋金入りの卑怯者だから聞く耳を持っちゃダメだよ!あいつらは世の中を均一にするには更地にするしかないとか思ってるマジもんのバカだからね!衛星飛ばして写真を撮って「こうして見ると均一に見えませんか?」とかそういう洒落っ気を期待しちゃダメだ!もちろん高層ビルを林立させて「これで良いっスか?」とかそういうポジティビティもないよ!木を見て林を見ずと言った感じだよ!え、森だって?森なんか見れる訳ないじゃないか!二本でもわかんないよ!!
 要するに、価値観とは常に相対化の危険に晒されていて、相対化する事で価値は毀損されると思っている事が既に間違いなんだ。いろいろな価値観がある、どれも正しいように見える、じゃあ「本当に」正しいものって何?って子供かよ!アミダで決めちゃえよ!どれも正しいなら正解なんてない、そんなの通らないって。何を選ぶか、大事なのはそれだけだよ。何も選ばないでどれが正しいかなんて、解るはずがないんだから。