酔言
この景色は、素面でも見れる。でも、この世界は、酔ってないと認識出来ない。
しゃっくりがとまらない。地味に目が回っていて、焦点が定まらない。ポイントを変えると、してんが左右にゆっくりと流れているのがわかる。裸眼で見るあの景色は、素面で見るボルボックスと同じだ。でも、違う。違う。酔った時だけ、切り取れる世界がある。酔った時だけ、共有出来る世界がある。千鳥足で歩いていても、この世界だけは俺だけのものだ。他の時系列の俺に繋がらない。この世界に素面で降りて来れる奴は居ない。やっと確信した。
この世界だけは奪われない事を確信したら、安心して寝れる気がした。わかんねえよな?俺も素面に戻ったら多分わかんねえんだ。