もう大丈夫かと思ってやった。反省はしない。

勝間和代のクロストーク:みんなの経済会議/30 論理的思考力育成する教育をhttp://mainichi.jp/life/housing/news/20100214ddm013100032000c.html

 要約すると

私は学生時代、社会や生物の成績が、数学や物理に比べてかなり悪い方でした。
体系化された教え方をされずに、とにかく覚えろという詰め込み教育が苦手だったためです。

 だから、

日本の学校教育で知識習得型の時間を減らし、
論理的思考力を育成する時間をもっと増やすべきだということを
提案します。

 …知識の裏打ちがない論理はこうなる、を地で行かれたような気分。まあこれだけが主張ではないのだけど、癇に障ったのでここだけ抽出しました。ええまあ、悪意です。生物学を悪くいう奴は許さない。
 というか、課外活動で知識を深めることを前提とした教育論は間違ってる。大人がサビ残してるからって、ガキにサービス残業並みに勉強しろとか大人としてどうよ?ガキはガキなりに色々考えてるから色々押し付けるのは野暮だ。指導するな、とは言わないが手の引き方が間違ってるよ、だから自分のこどm(ry
 ええとついでに雑想を。
 Q:「どうして詳細な背景説明をして論理を教えないのか?」
 A:「おじいさんに戦争体験談を聞きにいったのに人生訓を聞かされるのは無駄。」
 日教組はそう言う意味では大変熱心に論理を説いていると聞いています、良かったですね。受験用の詰め込み教育は現在ゆとり教育になったように否定された概念だとは思います。そういうのは塾でやれ、と。今はどうなってるのか知らないですけど。ただ思うに、彼女が言っているのは論理ではなく、理念と言うか、イデオロギーと言うか…区別付いてないんだろうなあ…選挙出たいのかなあ。
 ちなみに俺は、「なぜ、このような歴史になったのか」という内容についてはサラッと聞いた記憶があるので、良い教師に当たったんですかね。批判的思考とかを組み込んだ授業は面白かろうと思うので、道理もわかってないガキにそんな紐無しバンジーやらせて安全に事を済ませるよう頑張れ教師。


 Q:「暗記科目が苦手。ネットで調べればいいじゃない。」
 A:「受験会場にインターネット環境はねえよ、バカかお前?」
 彼女の当時はこんな感じで済むと思うんですが。受験対策を塾や予備校に丸投げしていいならとっくにそういう環境になってたかもしれませんね。ていうかその現状についての言及無くぶちかます辺りがさすがと思います。
 もっとも、「暗記科目を暗記するから無駄になる」のは大切なこと。血も通わない知識は押し入れの奥に眠る何となく通販で買ってしまった健康器具やその他のガラクタと同じで、使いこなしてこそのツール、って話ですよ。
 個人的には受験との兼ね合いの中で俺が師事した教師は面白さを伝えようと頑張っててくれてたよ。というかコイツ生物にミソ付けやがってがっつムカつくので大変イラッとする。感性のアンテナが低いから生物学のダイナミックさ、諸行無常、美しさが理解出来ないんだろうがぁぁぁぁぁぁ!!知ることの楽しさも知らない無教養な人間がえらそうに教育論だと!?


 だからなに?って言われると、お前はそのままそこで朽ち果てていけ、って話です。俺は根っからのコレクターなので、コンプするまで知ることをやめたいとは思いません。*1知ることへのワクワク感は幸せのひとつの形でもあるので、こんなに面白いナマモノの世界に興味がない勝間は人生の2割ほど損をしていると思いますが、自分の視野からしかモノを見れない人、ほらあの海い…もとい黒豆とか緑豆とか、ああいう人はナマモノの世界に来るとロクな事しないので自発的に忌避してくれるのは有り難いですけど。一生来ないで下さい。
 単純に知識の総量が増えると知識同士の組み合わせ方のバリエーションが増えるので、更に大掛かりな論理や多方面に渡った論理の展開が出来るようになるんですが、その論理の質は肥料になる知識の総和とある程度比例するんですよね。要するにカスな知識だけで構築した理論はそれなり、というか。裏打ちが薄いとハリボテになるよみたいな。執拗にジャンクを買い漁り、ジャンクからスクラッチし続けるモデラーの心境と言うか。創作活動の一線はそこに在って、元ネタが主張するような調理をするからパクリとかありきたりと囁かれるのだという話です。脇道ですね、ごめんなさい。
 だから増補改訂のために知識を追い求めることは必須になり、大人はもっと勉強しておけば良かったと嘆くのです。
 というかこの問題って、初めて何かを作ろうとする若者に、出来るだけ多くの素材を渡しておきたいという親心が良いのか悪いのか、という問題でもあるような気がしますが。最低限の素材を渡して、スキルを磨かせるのも無理がある話で、筆塗りでMAX塗りを試みようとしたバカがどうなるのかとか、裸で村正だけ持ったレベル1の侍をグレーターデーモンの前に放置してみたらどうなるのかとか、サインペン一本もたせた富樫が書いた原稿とか、どうもこのお母さん、放任主義が過ぎるなと思った次第でございます。


 ちなみに、1192年に鎌倉幕府が成立したこと自体はただのトリビアですよ。


 ついでに上記主張からいきなりジャンプしたまとめを引用

日本で論理的思考力を育成する教育が不足していることは、裸一貫から1兆円企業をつく
り上げた経営者から、中学・高校生の教育に携わる数学者まで、私の周囲の人たちが異口
同音に警鐘を鳴らしている問題です。「ゆとり教育」が迷走した原因の一つは、知識習得
型の時間を減らしたにもかかわらず、論理的思考力を育成する教育の拡充が不十分だった
り、その適切な指導方法が確立していなかったことではないでしょうか。

 論文やディベート、実験など自らが体験して、論理を構築できる時間を増やすと同時に、
知識習得も、どうやって検索するのかや情報ソースにあたるのかという実践的な教育が求
められていると思います。論理的思考力を育成する教育のため、どのようなカリキュラム
が考えられるか、みなさんのご意見をお聞かせください。(経済評論家)

 論理的思考力はぶっちゃけ躾の問題とも思います。感情を制御出来ないから論理的な思考が出来ないと言うか。「とりあえずお前ら頭冷やせ」って良く言うじゃないですか。いや、それを教育に丸投げするのが仕事バリバリの経営者や学者や彼女らしいとは思います。うん、家庭でやれ。責任回避するな。そんで、それがメンドクセーってみんな逃げたからこのザマだよ。という問題ではないかと思うのですが。ゆとりの問題は概ね同意しますが、論理的思考の素地は学校に丸投げしないでちゃんと土台作った方がいいと思います。
 情報リテラシーが必要なのは同意。でもこれも家庭で出来ますよね…?どうなってんのこの国。何でも教育に押し付けようとするから破綻するんであって、責任を果たさないからお前はこどm(ry


 いやまあ、そのアジ能力活かして頑張れな?


余談。
 Q:「因数分解って何の役に立つんだよ!」
 A:「お前のようなバカが物事を単純に考えるのにもの凄く役に立ちます。」
 
 天才なら有り余るパフォーマンスで計算出来る事を、バカの計算能力で計算出来るように可視化する技術が因数分解だと思うのだが、専門家の説明を聞いた訳ではないので裏打ちはないよ。実際問題生活の中で同一カテゴリーに仕分けして作業を単純化することの重要性は同じバカならある程度理解して血肉を持った常識として認識出来ている筈なんだが。思考法のロジックとしてきちんと学ぶべきだと思う。ほぼパズルだし、面白いだろアレ。特化して考えるとゴミに見えるのかも知れないが、そこは応用力できちんと羽ばたかせてやれよ。


 ちなみに学者ではない俺から見れば、彼らの世界は「ようするに『よくわかんないけどこうなる』ってみんなが何となく納得しちゃってることを受け入れられないのでバカにもわかるように説明してみました」が行き過ぎた世界にしか見えないのだけど、学問って概ねそういう「どうしてこうなった」を解決しないと気が済まない偏執狂の世界だよね。だからどうだ、とか言う話じゃなく、「だがそれがいい」って話だけど。うん、蛇足だな。

*1:2月21日追記:人はまず「沢山持っていること」に価値を見いだし、その後「無駄を排除した美しさ」に傾倒する節があるため、結論として「余計な知識は要らない」となることは概ね同意します。整理整頓は大切です。ただ、整理整頓された知識と言う結果に最短距離で行く事が最適解と言えるかどうかは別問題です。大量の知識の積み重ねで取捨選択された「勝ち残った知識」とそれしか知らない「正しい知識」では、重みが違うと思います。